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「そんじゃ先輩、俺とこれからデートでもします?飯でも食いにー」
「なっ…バカなこと言わないでよ!」
そんな初々しい反応にふと笑みが溢れた。
本当この人と居ると調子狂う。
「ハイハイ。別に飯くらい誘わせてくれたっていいじゃん」
「え…冗談じゃなかったの?」
そんな真っ向からの問い掛けが俺にはくすぐったくて、踵返して彼女に背を向けてゆっくり歩き始める。
「こんな冗談言える程軽ーいキャラなつもりないけどー」
「………じゃあ、ご一緒させてもらいます」
そんな返事にすらやっぱりどこかくすぐったくて
「ラーメン食いたい」
「私に選択権はない訳ね」
吉田の顔が一瞬頭を過ぎったけれど
「え、何か食いたいのあんの?」
「…………ラーメン」
俺は俺のやりたいように行動してしまった。
「何だし」
「うるさいわよ」
ごめん、吉田。
俺…
ココロのどっかで
協力したくないって
思ってんのかも────…。
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