マブダチ

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「行きましょうよ、宮野先輩」 先程より何故か生き生きとしている吉田君の声にハッとして4人で食堂へと向かった……そう、4人で───… 「空君、どうしたのかしら…」 食堂に着いて4人でご飯を食べている中、どうにも気になってしようがない彼の名前を口に出す。 「いつものことですよ。アイツの協調性の無さは今に始まった事じゃないッスもん」 「ちょっとちょっと吉田君、そういう事言うもんじゃないと思うー」 止めに入る彼女は偉いと思ったし私も彼女の意見には同意。 「だってそうじゃん。いっつも素っ気ないし。俺何でアイツ人気あるんだかよくわかんねぇ」 「優しいじゃん、空君。素っ気ない中の優しさに気付いた人がついて行くんだよ、絶対」 彼女は彼の事を良く理解しているんだと思う。 でも────… 「男はそんな所に靡かねぇよ。空の傍居れば女寄り付いて来るしな、それ目当ての奴も少なからずい……」 バシャン それ以上彼が言葉を紡ぐ事は無かった。 郁が彼に向かってコップの水を引っ掛けたから。 「アンタ最低」 本当、最低。 「八重沢が何で此処に来なかったかアンタわかってんの?」 それは私もわからないけど……それでも友達をあんな風に言うなんて最低過ぎる。 「アンタの為にアイツは此処に来なかったんでしょ。アイツの友達ヅラする権利、アンタなんかにないわよ」 郁は本当に格好良い。 郁のこういう所が私は凄く好き。 「七瀬、ちょっと落ち着けよ」 「!」 「……井野」
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