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『ん…ふぁあぁ…』
情けない欠伸で起きたのは
幸男である。
『ん?ここは…あ、天国か。』
違う違う。
気付けよー…
『はっ違った!そうだ昨日自殺しようとして、てっちゃんと出会って酒を飲みにここに来たんだ。』
よしよし。
そう昨晩泥酔状態に陥った
哲哉、幸男、勝一の三人
そのまま暴れん坊で寝てしまって
今に至るのである。
『おい!てっちゃん!起きろよ!死にに行くぞ!』
『もうちょっと待ってよ…ゆっきゃん…頭…痛い。これじゃ楽に死ねないよ…』
『グガーゴ!グオー!んーお~…おっきなおっぱいが…むにゃむにゃ』
幸せなおっさんである
『てっちゃんが言うならもう少し…。スースー』
幸男も眠りについた。
そのやりとりを聞いていたのは
ママ。
『自殺?あの子達…自殺なんて考えてたのね…』
ママはそう呟くと店の奥に姿を消した。
…数時間後…
『てっちゃん…起きたぁ?』
だるそうに幸男が目を覚ました
『あぁ…ゆっきゃん…起きたよぉー…』
だらしなく返事をする哲哉
『さて…行こうか?』
『うん。幸せな最後の夜だったよ』
『グオー。グオー。』
二人『ばいばい勝さん。ママ』
そう言って
店を後にしようとした。
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