26人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
時刻は午後3時をまわったところ。
5時に駅前の時計台で待ち合わせ。
俺は待ち合わせの2時間も前から、
近くのファーストフード店で
そわそわしながらその時を待っていた。
昨日の夜からほぼ眠れず、
目にはクマができているが
その姿とは対照的に気分はハイになる一方で、
ウォークマンから流れる大好きな歌を
つい口ずさんでしまいそうだった。
百万回の愛してるなんかよりも
一度ぎゅっと抱きしめたほうが早いだろう
なぁ 俺みたいな恥ずかしがりは
こんな伝えかたしかできないけど
俺の大好きな
Aqua Timezの曲。
こんな言葉をさらっと口に出来たらどれだけカッコいいだろう。
志帆さんをぎゅっと抱きしめる。
そんなことを考えては1人興奮する高校生を見て、
まわりの人はきっと冷たい視線を送っていただろう。
しかし今の俺にはそんなことお構い無しで、
ただただ待ち合わせの時刻を胸踊らせながら待ち焦がれていた。
最初のコメントを投稿しよう!