プロローグ

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厳しい寒さの冬を抜け、気がつけばマフラーや手袋をつけていたことがおかしく思える季節となった。 しかし、季節とは裏腹に俺のいく末はいまだに真冬だというくらい寒い。 就職難と言われるこのご時世、 就活を迎えた大学生にはそう簡単に春は来ないのだ。 今日もダメだった。 そんな結果を噛み締めながら夕日が照らす川沿いの道をひとり歩く。 駅までの最短距離を歩まずこの川沿いの道を選択したのは、 この道を歩くことで少しだけ元気をもらえるからだ。 もう何年と昔のことのような それでもあの季節を 二人で歩いたこの道を 思い出すだけで心はあの頃に帰れる気がするんだ・・・
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