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「この草達は特別なもので、自分達を傷付けた主人や気に入りの人間など以外の奴らをさっきの様に殺そうとする。」
倒れている悠哉の目の前に、いつの間にか1人の男が立っていた。
男は黒いシルクハットにタキシードを着ている。
右手には杖、左手には紐で何本も束ねたお香を持っている。
お香には火がついており、締められてる時にかいだ不思議な匂いがした。
悠哉はゆっくり立ち上がり、女の胸ぐらを掴み怒鳴った。
(てめ、よくも俺を助けようとしなかったな!!) 女は胸ぐらを掴まれながら、逆に悠哉に向かって叫んだ。
「だから言ったじゃん。怒っちゃうって。」
悠哉は女の胸ぐらを掴んだ手に、ギュっと力を入れた。
(ふざけんな。だからって助けないのかよ)
悠哉が怒鳴り散らしていると、女から悠哉の手を離し、男は悠哉の鼻に持っていたお香をかがせた。
悠哉はその場に倒れこみ、やがて消えた。
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