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「どう?契約する?この呪い屋と。」
女性は唾を呑み込んだ。 (悠哉が憎い・・・けど呪いの半分は返ってくる・・・でも・・・許せない。散々金を吸い取って、無くなるとあっさりと別の女の所に行き、あたしを捨てた悠哉を・・・)
こわばった表情で考える女性。
「へぇチャイナちゃんは、その悠哉って男に捨てられたんだ。」
女性が驚いた様な顔付きになった。
自分の考えてた事を、意音がペラペラと言い始めたからだ。
心の中を見たように。
意音は喋り続けた。
「悠哉は金だけが目的で、チャイナちゃんのお金が無くなるとあっさりと振った。よくあるお話だね。」
頬杖をつきながら意音が言う。
「どうして・・・分かるの・・・」
呆然とする女性。
「意音は人に1度触れると、好きな時にその人の心の声や、考えてる事が聞ける。」
奥の部屋から低い声が聞こえた。
女性はその声に部屋の方を向いた。
すると部屋から長身の男が出てきた。
黒い短髪に黒のシルクハット、そしてえんび服を着てる。
顔は少しだが意音に似ていて、同じステッキを持っていた。
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