~Ⅰ~ はじまり

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「あ~あ…、今日も平凡に1日が過ぎちゃった…」 「平凡なことは良いことですよ?菜摘チャン」 少しクセがついた栗色の短め髪の毛を、軽く靡かせながら丁寧な口調で友人を諭す少女の名は『卯月知子』。 「やだよ―。冒険がした~い」 その隣で、ボヤいているのは『如月菜摘』。 中学生にしては抜群過ぎるスタイルと、小麦色の肌に太陽のように輝く長い髪をポニーテールにしている。 そんな大人っぽい容姿とは裏腹に、言動・思考共に少々幼い。 この性格の原因は、父親が有名なファンタジー小説家『如月優一』で、家が裕福だから…であるとかないとか。 因みに、父親の職業により中学生になっても、“冒険”や“魔法”といった非現実的なモノに憧れを持っているのは事実。 .
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