真海大学 SILVER WINGS

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~一週間後~ 一年生達が体験入部に来てから一週間が経過した。 四条はあの日から少し元気がない。未だに次の試合ではパスプロだけなのではないか?と内心ビクビクしていた。 そして今日はいよいよ正式入部の日。 三本松「おぉー!今年はなかなか体格が良いのが多いな!粒揃いでライン向きだ!」 三本松は自分と同じポジションの後輩が増えると嬉しそうな顔をしている。 今年は全部で18人の一年生が入部した。しかしこの中で4年間アメフトを続ける選手は半数もいないという。それだけアメリカンフットボールという球技は体力、知力、共に厳しいものがある。 三本松「では俺から見て左から順に軽く自己紹介と、希望ポジションを言ってくれ!」 三本松の言った通り、順番に一年達が自己紹介を始める。 一年が自己紹介も終盤に差し掛かった時、二宮がふと口を開いた。 二宮「なぁ一ノ瀬。こいつら何人残ると思う?」 一ノ瀬「…6~7人。気になるやつが4人いた。」 二宮「やっぱそんなもんか。実は俺も4人ほど、気になるやつがいたよ。」 彼ら二人が注目した4人の自己紹介を振り返る。 「春山隆志(ハルヤマ タカシ)です。高校時代はラグビー部で主将を務めていました。当たりたいのでポジションはG(ガード)希望です。」 「自分は夏川光太郎(ナツカワ コウタロウ)っていいまーす♪高校時代はサッカー部でFWやってたんで、足には自信あります!なんで希望ポジションはRBかWRです♪」 「…秋田大介(アキタ ダイスケ)です。…高校は野球部でピッチャーでした。…ポジションはQB希望です。」 「じ、自分はふ、冬月拓(フユツキ タク)です!希望ポジションは、たい、TE(タイトエンド)です。あッ!高校の時は一応あ、アメフトやってましたッ!」 二宮「俺はこいつらだったんだけど、一ノ瀬も多分同じだろ?気になってたやつって。」 一ノ瀬「…あぁ。一週間一年達の動きを見てきたが、こいつらはなかなか動ける。」 二宮「だよな。1、2ヶ月間、基礎練習積ませればオープン戦には間に合うかもな。」 将来有望な一年生を迎えたアメフト部はシーズンに繋がる良いスタートを切った。
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