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千秋が亡くなって、葬儀も終わり、少し経ったある日、リサに呼ばれて俺は千秋の家に行った。
千秋のいない千秋の部屋…
…やっぱ、いないとそこだけ時間が止まってる様に感じたよ…
思い出すのは、お前と過ごした日々…
千秋の両親から
『カズキ君に見せたいモノがあるから、ちょっとイイかな?』
と呼ばれ、両親の元へ行くと…
七夕で飾るハズだったと思われるピンクの短冊と
一通の手紙を渡された。
『短冊の方は見ちゃったけど、手紙は開けてないから、カズキ君が読んであげて?』
と言われ、短冊をまず見た。すると…
『かっちゃんにとって、私はイイ女の子でいられます様に…かっちゃんの女の子でいられます様…』
…短冊に願い事書き過ぎちまったのかなと思いつつ、笑いながら涙が出た。
…嬉しくて、けど助けてやれなかった悔しさがこみ上げたから…。
俺は、もう一方の手紙を見た。
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