12月25日

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今日わたしは天の川銀河の太陽系第三惑星、地球にやって来た。 やって来たと言ってもそれ以前の記憶はない。 白い虚空で生まれ、気がついたら人間の住む狭い部屋に白い日記帳とペンを持って寝ていた。 部屋の大きな窓からは、冬の優しく切ない太陽の光と弱々しい雪が降っているのが見えた。 わたしの隣にはベットがあり、そこに一人の人間が寝ていた。 わたしはその人間が気になったのでベットに近寄ってみた。 その時に床に落っていた穴の空いた足の形をした布を踏んでしまった。 わたしがその布を手に取って観察していると人間が起きて、驚いた顔でわたしを見ていた。 「お、お、女の子?靴下を持った女の子がなんで家に……???も、もしかして、クリスマスプレゼント!?君はいったい…?」 人間はそう言った。 「わたしの名前はオリオン。あなたは?」 「………えと、俺は嵩峰冬樹だ。それで……君はなんで俺の部屋にいるんだ…?」 「分からない。ただ生まれて目覚めた場所が偶然たかみねふゆきの部屋だっただけ。」 「????………じゃ、じゃぁ、な、なんのために俺の部屋に?」 「分からない。ただわたしはこの日記帳に毎日の記録を残さないといけない。分かるのはそれだけ。」 「???????。分かった……とりあえず今はサンタが俺に最高のクリスマスプレゼントをくれたことにしておく。俺は学校に行かないとだから、帰って来るまでここで待ってろ。」 「くりすますぷれぜんと?」 そんな会話をした後、たかみねふゆきは着替えて家を出て行った。 わたしは言われたとおり、たかみねふゆきが帰ってくるまで部屋でじっとしていた。 太陽が沈み部屋が暗くなった頃、たかみねふゆきが帰ってきた。 「やっぱ夢じゃない…。ゆきのイタズラってワケでもなさそうだったし。おい、オリオン。お前自分の家に帰らなくていいのか?」 「自分の家はない。ここで生まれた。帰る場所もない。」 「それ、本気で言ってるのか?……とりあえず腹減ったろ?待ってろ、今夕飯作ってやるから。」
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