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堺 「わかった。早速だけど五人の連絡先とか送っといてくれる?」
小林 「お、そうだな。帰り次第FAXするよ。じゃ、これで。」
堺 「気をつけてね~。」
小林は忙しく事務所をあとにし、車で職場へと戻った。 事務所内は、いつもの二人だけとなった。
佐藤 「久しぶりに仕事らしい仕事ですね。」
片付けをしながらうれしそうに語る。
堺 「うん。しかし妙な事件だなぁ。」
一服しながら首を傾げている。
佐藤 「確かに、俺も気になってたんですよ。」
堺 「と言うと?」
佐藤 「一番気になったのは、被害者の高橋さんが犯人の顔を見ていないという点です。不自然じゃないですか?」
堺 「そうだね。まあ、調査してみないと詳しくはわからないけど…」
佐藤 「それに、犯行当日の調査結果も違和感を感じるというか…」
堺 「被害者とコンタクトした人物、及び容疑者のリストが明確過ぎるってこと?」
佐藤 「えぇ…どうも腑に落ちなくて。」
堺 「なるほどね。」
佐藤 「堺さんはどう思いますか?」
堺 「まぁ 実際に調査してみないとなんとも… 君の言う通り、可解な点が多いからなぁ。でもいくつか思い当たることもあるけど…」
佐藤 「なんですか!?
堺 「まぁ、それは追い追いね。さぁ!とにかく行動に移ろうか!」
佐藤 「も~、わかりました。」
その言葉を最後に、二人は手早く身仕度を済ませ、勢い良く事務所をあとにした。
こうして二人の調査の幕が上がったのだった。
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