第二章:竹林の不死鳥と蓬莱の姫君

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気を失った祐希は夢を見ていた… 夢らしくない夢だ… 祐希がまだ学生の頃に家出した姉…麗奈らしき人物がたっている… 周りはモヤがかかって見えない…ただ姉らしき姿が見えるのみであった…しかしその人物も妙である…姉の姿が当時とは違う…確かに姉だと判る外見だが…成長しているのだ… 『祐希…』 妙に低い…確かに姉の声だ… 『お前もこの世界に来たんだな…』 「…って事は姉ちゃんも…?」 『…そういう事になるな』 何とも歯切れの悪い返事である…祐希はそれを気にせずに質問を続けた… 「姉ちゃんは今どこに?」 『…今はまだ会えない…まだお前には酷だからな…』 「…へ?」 姉の言葉の意図が読めないらしく…首を傾げる祐希… 『…そろそろ時間だ…じゃあな』 「姉ちゃん待ってくれ!」 徐々に薄くなる姉の姿…祐希は近付こうと足を動かすが何かに掴まれたかの様に動かない… 祐希は絶望していた…ただ姉を呼ぶ事しか出来なかった… 「姉ちゃん…姉ちゃん…!」
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