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「玲菜、なにか欲しいものある?」
それが、ママの口癖。
社長を務めていたパパが他界してから、ママはその仕事を継いだ。
私が8歳の頃だった。
「ママ、今日ね、学校でね!」
「ごめんね、玲菜ちゃん。これから会議で急ぐの……なにか欲しいもの、ある?」
ママは私の相手を出来ない代わりに、たくさん私に物を与えた。
愛情の埋め合わせをするのは、いつもお金で買える物。
子供の頃は、お菓子やおもちゃ。
最近では、家具やアクセサリー、お洋服。
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