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「おい!どうするよ俺達?」
「間違いなく殺されるな…」
「「はぁ~~~」」
会話をしている二人は大きなため息をつく
どう説明するべきか
組織の金を運搬中に奪取されたのだ
しかも強奪を謀った二人組はサンタクロースと赤鼻のトナカイの格好をしていたのだ
「まさかサンタが人の金を盗むとは…」
二人が落ち込んでいるすぐ後ろから声が聞こえる
「どうしたんですか?帰りが遅いから迎えに来ましたよ!ところでお金はどうしたんです?」
二人の顔が一気に青ざめて行く
「まさか…ないなんて事はないですよね?あの金がどんなに重要な物かは理解してますよね」
「すいません!フューイさ………」
ドサッ…
「はぁ~こんな事ならあなた達に任せるんじゃなかったですよ…」
組員と思われるひとりは頭を半壊させて地面に倒れ込む
「事情はひとりいれば充分です!さぁ…話してもらいますよ!」
自分達のアジトに戻り事情を聞き出す
「なるほど…サンタとトナカイに…馬鹿にしてるんですか?」
男は慌てだす
「いえ…決してふざけてなどは」
フューイはため息をつく
「あなたも死にますか?そんなふざけた二人組に強奪されたあなた達の間抜け具合を嘆いているんです」
フューイは上着の内側から拳銃を取り出す
「待ってください!あいつらノアとかダイヤモンドとか言ってました」
「まぁいいでしょう!ノア…船ですね!そういえば展示会があるとか…その事ですかね」
そして一発の銃声と共に男は動かなくなった
「どうせこれ以上情報もないでしょう!それにあの船には個人的に用事もありますし…面倒ですね!」
フューイ達の組織は立ち上げたばかりのギャングで組員もまだあまりいない
その為今回奪取された資金は貴重なのだ
「しょうがないですね!資金奪還はあなた達に任せます!私は商談がありますので…多少手荒い事をしてもらっても構いません!一応街に仕掛けてあったカメラから写真は入手する事が出来ましたので」
「承知しました」
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