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それにしても、何故天見の知らない友達が俺に出来る事が不愉快だというのだろうか?
天見には俺の知らない友達が沢山いるというのに。
それに対して、俺には友達がいないというのに。
俺が友達と呼べるのは天見ぐらいしかいないのに…理不尽だ。
……待て、それ以前にあの自称天使は友達じゃねぇ。
「ちげーよ。あれは友達なんかじゃない。」
そもそも俺は楽しげになどしていないし。
「なんだよぉー。いーじゃんかよぉー。教えろよぉー。ハブるなよぉー。」
「あぁもう、ホントに違うんだよ。俺にはオマエだけだって。」
「うへあっ?!」
突然奇声を発して目を見開く天見。
どーしたんだコイツ?何か真っ赤だし。風邪?
「ななななななに、なにをっ!!ええぅああぁぁと、じじじじじゃあ、あ、ああれは誰なのさ!?」
「…大丈夫かオマエ?」
普段からおかしい奴だとは思っていたが、流石にここまでくるとちょっと引くなぁ。
「ららららい、らいじょーぶだコンチクヒョー!!」
……うわぁ。
精神的にだけでなく、実際に身体を少し引く。
………駄目だこいつ……早くなんとかしないと………
「え、えぇとだな…」
具体的な解決策が思い浮かばないので、とりあえず質問に答えるとしよう。
「あれは……………………………天使、だそうだ。」
そういえば名前も知らない事に気づき、俺が聞いた事をそのまま伝えてみる。
…やっぱり誰だってそういうリアクションするよなぁ、と天見を見ていてしみじみ思う俺だった。
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