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『あぁ、竜泉高校…丹波 肇、倉田 佳…』
病室のドアの方から声が聞こえ、振り向く。
するとそこには真田が立っていた。
『俺達がやられたのは丹波 肇…。中坊のときに戦わなくても奴の強さはわかった。奴らはどこか全く違う場所に転校していたはずだったが、いつの間にか戻ってきていた』
真田は続けて言った。
『あの無名高校にそんな奴が…?』
彰吾は驚いて言う。
『純、奴らは強い。そして、手段も選ばない。もしかしたら、や…』
真田の言葉は途中で止まってしまった。
純の表情は怒りに満ち溢れていた。
それと同時にここまでの人間が“犠牲”にならないと、相手がわからなかった自分に対しても…
皮肉だが、この“犠牲”なくしては相手の名前…高校すらわからなかった。
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