柔らかな風

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いつもはあまり 馴染みのない公園を 通りかかった時.... ふと目を向けたその先に 傘を持ち、地面に しゃがんでいる 彼女が目に入った 僕は声をかけようとした 『ごめんね......』 彼女は傘を地面に置き 段ボールに入った 子猫に傘をさしていた 彼女はこの子猫が 風邪をひかないように 傘を差し伸べたのだろうか? 彼女はそのまま 少し潤んだ瞳で 走って行った。 そんな彼女に僕は 一目惚れした その晩、僕は子猫に向けた 悲しそうな瞳が忘れられずに なかなか寝付くことが 出来なかった。 ――――――― ――――― ――― .
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