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杉並「暗いな。明かりをつけよう」
また、どこからか懐中電灯を取り出す。
杉並「七つ道具その2だ」
懐中電灯の明かりでぼんやりと周囲が映し出された。
義之「意外とでかいな」
声が反射され奥へと響いていく。
杉並「ふっ!これは……当たりだな」
義之「当たりって何がだよ?」
杉並「わからんか?この予感、この気配。この奥には間違いなくあいつが存在する!」
あいつ?
ネッシーでもいると言うつもりだろうか。
って、初音島だからハッシーか?
杉並「これで『ヌー』の巻頭特集は俺のものだ。ふっふっふっ」
興奮気味の杉並と二人て歩く。
コツコツと足音が反響する。
道は少し下っているようだった。
思ったよりも長く続いている。
かすかに空気に湿気が混じりだした。
義之「それにしても、こんな大きな洞穴が初音島にあったなんてな」
杉並でなくとも少しわくわくしてしまう。
子供時代に秘密基地で遊んだ、そんな感覚にちょっと似ていた。
この奥に本当に何がが隠してありそうな、そんな想像をしてしまう。
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