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おおまかな車体のレギュレーションは以下の通り
・全長4800mm以下
・全幅2000mm以内
・全高1000mm~1100mm
・タイヤのリム幅は16インチまで
・最低重量800kg(85年から850kg、89年から900kg)以上
・燃料タンク容量100l
・2座席、2ドアのクローズドボディを持つこと
・コックピット底面に1000mm×800mmのフラットボトムを義務づけ
・コックピット幅は1000mm以上
・高さ700mm、長さ800mmのドアを左右1つづ設けること(高さは91年まで。それによりウィンドウを取り外してドア規定を満たす抜け道ができてってしまった)
・車体底面より下になる下向きの突起は認めない(サイドスカートを禁止している)
・フロントオーバーハングとリアオーバーハングの合計はホイールベースの80%を超えてはならない
・フロントオーバーハングとリアオーバーハングの差はホイールベースの15%を超えてはならない
・エンジンが量産メーカー製であること(85年まで)
・ディフューザー高280mmまで(88年から)
これだけである。これさえ満たせばどんなエンジンをどこに積もうが、どんな大きさ、形のクルマにしようが構わなかったのだ。ウィングカーも可能だ。
Cカーの個性的なマシン達は、こうしたレギュレーションの幅の広さによって産み出された。しかし、これではパワーのみを追及したエンジンを搭載した『ガソリン喰い』のクルマが有利となり、これまでと状況はそう変わらないことになってしまう。
そこで足枷を付けたのが、1レースで使用出来るガソリン量の制限だ。
24時間レース:2550㍑
1000km:600㍑('85から510㍑)
500マイル:494㍑(同420㍑)
500km:323㍑(同275㍑)
と、レース距離によって細かく規定されていた。クイックチャージャーの使用は認められず給油時の流量は1秒1㍑と厳しく規定されており、燃料自体もオーガナイザーの支給品のみ使用可能で、これらには決勝セッション以外のものは含まれなかったため予選では純粋なスピード勝負が存在したが、レースが始まれば限られた燃料で如何に速く走れるか、という戦いになる。
究極の燃焼効率の追求。これこそがグループCの真の姿である。
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