121548人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハハハ!やはり闘いはいい、相手が正義を掲げる馬鹿だと特に愉快だ。」
カイは拳圧をリヒトに飛ばしながら言った。
「まるで、悪の典型のような男だな。」
リヒトは拳圧を弾きながら、言う。
「確かに典型的かもしれませんね、俺はしがない小悪党の一人ですから」
カイの拳が地面を割り、地面が揺れる。
「違う!お前は存在悪だ、今日を生きる者達のために倒してみせる。」
リヒトがカイに叫ぶ。
「はは、その風貌、性格、称号 まさしく 勇者だな、やってみろよ」
カイは拳と戟を振るい続ける。
リヒトは牛切丸を、カイに投げた。
カイは、方天画戟で刀を弾く。
「虎徹、菊一文字、兼定」
リヒトの腰に、三本の刀が出現した。
リヒトは、カイの近くまで接近していた。
「三連居合い斬り」
居合い斬りした瞬間に刀を投げ捨てるという動作で、三回瞬時にリヒトは居合い斬りを放った。
カイの黒鎧に、獣の爪痕のように 三本の線が走った。
このリヒトの技を侍が見たら激昂するだろう。
刀は本来 侍の命とさえ言われる。
それをリヒトは技のために投げ捨てたのだから。
しかし、カイもリヒトもそんなことは気にしない。
カイの体から 一対の翼が生えた。
最初のコメントを投稿しよう!