121509人が本棚に入れています
本棚に追加
/1361ページ
ズッ………
カイの振り上げた足が、地面に触れた。
ドォォォォォォン!!!!!!
島は地割れで幾つかに分断された。
さらに、凄まじい揺れ
地震などの自然災害を、カイは足踏みだけで再現したのだ。
「ある拳法には、震脚という技がある。それを力まかせにやっただけさ」
リヒトの目の前の 悪 は弾むような声でそう言った。
「技名は 永遠天国【エターナルヘヴン】」
カイの震脚の余波は未だに続き、大地を激しく揺らしている。
「神を愚弄しているのか?」
リヒトはカイの技の名前を聞いて、怒りの声を返す。
「【一の災厄】」
リヒトの言葉を無視して、カイは言った。
ドオォォォォォォォーン ブシュ
不吉な音がリヒトの後ろで聞こえた。
リヒトはすぐに後ろを見て、状況を確認した。
「なに!?」
山が噴火した。
地震の衝撃による二次災害
灼熱の液体が飛散し、火山弾が雨のように降り注ぐ。
カイは自らが持つ火の能力で 熱 は無効にできる。
火山弾も、有り余る筋力の前にはダメージを与えられない。
リヒトだけに奮われた猛威 それならシンリも多少驚くだけだった。
辺りの一般人の避難する、遠方の島の噴火を強化された瞳で見るまでは。
最初のコメントを投稿しよう!