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「ラウンド・スラシュ」
振り返り様に放ったリヒトの聖剣の一撃。
カイは方天画戟で受けながらも、感心したように言った。
「大した力だ、いくら勇者でも努力なしでそこに至れるのは卑怯ではないか?」
カイの言葉に、リヒトは剣で返す。
黄金のオーラによる翼が生えたリヒトに対して、すでにカイの空中戦のアドバンテージは激減した。
「壱之太刀 栄颯」
「ラウンド・グローリー」
刀と剣は本来別物だ。
しかし、リヒトの能力は″刀剣召喚″だ。
一刀流だけでなく、二刀流場合によっては三刀や四刀の場合もある。
よって、剣刀一体の異様な剣刀技を使用できた。
リヒトはカイに、一度に2つの大技を放つ。
「ぐっ!!」
エクスカリバーは防いだが、草薙の剣の一撃をカイは受けた。
魔力のバリアや、筋肉強化でダメージを緩和させたが それでも大きく身体が切られた。
「はは、久しぶりだ!まともにダメージを受けるのはな!」
カイは声を上げる。
カイの回復力ならすぐに治るはずの怪我
治りが遅いのは、おそらく草薙の剣が持つ神の力による物だろう。
「はははっ!ゲームの魔王が勇者を強くなるまで待つ気持ちが、わかったよ」
強くなればなるほど、カイはダメージを受けなくなっていった。
久しぶりに自分にダメージを与えられる相手
それを前に、カイは喜びの気持ちを隠せなかった。
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