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ゆっくりと歩く少女か幼女が見分けがつかない女の子がいる。
ゴスロリ服と着物が合体したような服。
和と洋が完璧にマッチした服だ。
それを着こなすその女の子はとても美しい。
年の割には妖艶なオーラを放っていた。
まるで何百年も生きる吸血鬼のように。
腕には広辞苑のような大きな本を抱えている。
ネオンが輝く夜の街にはとても不釣り合いな女の子だ。
「…きた…きた…」
顔を上げて、歩く方向を素早く転換する。
その時の女の子の顔は笑っていたのだろうが笑っているようには見えなかった。
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