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「どう思います?」
「……まずはじめから順番に訊いていこうか」
荒唐無稽で馬鹿馬鹿しい話で信じられるわけがなかった。
ただちょっと面白いと思ってしまったのが悔しい。
「最初の骸骨さんのとことかはまぁ、いいよ。え、なに?市役所とかあんの?」
「はい。行く途中に郵便局とかコンビニとかもありましたよ」
「コンビニまであんのかよ……」
「セブントゥエルブです」
「セブントゥエルブ!?」
「隣にはブラザーマート、その奥にはオーソン。ちなみに反対側にはdnqnがありました」
「すごい激戦区だな!」
「向かい側にはマーク・ド・ワールドハンバーガーや干ス、ロッラソマ」
「あの世までそんなに進出してるとこあんのかよ!?」
っと、話が脱線してしまった。
「そんなことはどうでもいい。住民票や仕事やらもこの際スルーしてやる。どうして『刈一花子』で『メリーさん』になるんだ」
「だから私字がへたっぴなんです。それで刈の字が分離して……」
つまり
『刈一』→『メリー』→『メリー』
という訳らしい。
くだらねぇ……
「市役所もよく認めたな。メリー花子て……、売れない芸人かよ」
「『人手不足だから別にいいや』って話してるのが聞こえました」
「…………」
俺は頭を抑えた。
「……それで○ウンページ見て決めたってどういうことだ」
「いやぁ、特に呪い殺したい人とかいなかったので、えへへ」
「えへへ、じゃねぇ!俺にどんだけ理不尽な死を与えるつもりだよ!」
「でもここに着いて表札を見たとき、うぷぷ、笑っちゃいましたよ」
「あ?なにが?」
「だって苗字は音なんとかって小難しいのに、ぷっ、名前は太郎って…今どきいませんよぷぷ」
「おまえには言われたくねぇよ!!」
人のこと言えねえだろ。この花子が!
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