第弐章ー蜘蛛ノ絲

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霜「ったく…」 蓼「………そういえばさ…」 龍弥「何だ?」 蓼「さっき話に出てきた手口が似ている奴がいるって話になったけど……どうして違うって断言したの?…………信頼でもしてるの?」 霜「会ったの1、2回よ。 信頼なんか早々生まれるわけないじゃない。」 蓼「えぇ? じゃあ何で…」 龍弥「信頼ではなく確信はある。」 蓼「確信?」 龍弥「そう。 絶対女を誘拐しない確信がある…」 蓼「どんな確信?」 龍弥「それは……………まあ、それより……お出でなさったようだ。」 霜&蓼「え?」 村人A「大変だー!! 娘がまたいなくなったぞ!!」 村人B「何だと!?」 蓼「ちょっ!? どうすんの龍弥!!」 龍弥「心配無用だ。 オレから……逃げられると思うなよ。」 龍弥『霊術・攻式-金木犀』 ドォォォォォォォォン!!!!!! 龍弥は上空に黄色い球体を打ち上げた。 そして... ピッシャァァァァァァァァァン!!!!!!!! その球体は何かに直撃して電撃が迸った。 蓼「え!!!?」 龍弥「上手く直撃したようだな。」 蓼「何に当てたの!?…………ん? 何か……落ちてくる?」 龍弥「蓼。 受け止めろ。」 蓼「は?………う、うん。」 ヒュッ!! ガシッ!! 蓼は落ちてきたものをジャンプして受け止めた。 蓼「ちょっ……コレ人間じゃない!?」 龍弥「しかも今日眠り続けていた娘だな…」 蓼「えぇ…………ちょっと待て。 まさか龍弥アンタ…」 龍弥「大丈夫。 電撃は別の箇所に当てた。」 霜「龍弥くん!! 空を叩き起こしたよ!!!!」 空「ん~……まだ眠いのに何だよ~?」 龍弥「眠いとこ悪いが…導師補佐として働いてもらうぞ。 霜。 空。 オレと一緒に森に来い。」 霜「分かった。」 空「ハ~イ。」 龍弥「蓼はこの娘を村長に届けて直ぐに森に来い。」 蓼「分かったわ。」 龍弥「それじゃあ、二人とも。 行くぞ!!」 霜「うん!!」 空「ハ~イ……」 ー森の中ー ??「糸が…切れた…………村の奴らめ……導師を雇ったな…………ん? あれは…」  
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