第参章ー梅雨ノ晴

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龍弥「ん?」 真織「龍弥くんは私に必要だよ。」 龍弥「真織………」 真織「……………」 龍弥「夫婦になるか?」 真織「後ろの姑が怖いから止めておくわ。」 龍弥「ソイツは残念。」 霜「龍弥くんはやらないわよ!!!!」 龍&真「冗談だ。 冗談。」 霜「私にとっては大事な問題よ!!」 真織「ハイハイ。 相変わらず龍弥くんにゾッコンね。」 詠斗「ホントにね……………ん?」 ムワァァァァ…… すると、辺りから霧が漂ってきてその中から女の子が現れた。 詠斗「仄か。 見つかったか?」 仄「うん。 見つかったよ。」 龍弥「ん? その子…新しい憑人か?」 詠斗「あぁ、泉吹仄(ミブキホノカ)だよ。」 仄「仄です。」 詠斗「んじゃ、問題の場所に行こうか。 案内して。」 仄「はい。」 ー北都“玄天京”ー 空「すげぇー!! 高いなー!!」 蓼「本当に高い…まさか式神に乗れるとは思わなかったわ。」 龍弥達は今、玄天京上空を飛ぶ巨大な鳥の背中に乗っていた。 詠斗「式神の神鷹だよ。」 霜「こんな移動方法あるんだー…」 蓼「あるんだねー…」 空「徒歩移動って大変だよなー…」 龍弥「何が言いたいんだ?」 霜&蓼&空「別にー…」 龍弥「一応言っとくが…コレは結構な才が必要だぞ。」 真織「そうだね。 結構難しいものね。」 仄「あ、着きました。」 詠斗「じゃあ、降りるよ。」 ー玄天京郊外ー 真織「ここね…」 霜「ここに何がいるの?」 仄「さぁ…それは分かりません…」 霜「一体何だr」 ☔ザーーーーーーーーー!!!!!!!!!! 霜「え!?」 蓼「雨!?」 空「何で!?」 仄「アッチは全く降ってませんよ…」 真織「…………恐らく…」 詠斗「あの人の…」 龍弥「せいだろうな…」 霜「え?」 龍弥達の指さす先には1人の女性がいた。 深緑の長い髪、濃紺の瞳をして青紫の着物を纏い、亜麻色の傘を差していた。 霜「だ…誰? あの人…」 龍弥「闇淤加美(クラオカミ)………つまり…雨の精霊だ。」 蓼「え!? 雨の精霊!?」  
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