第肆章ー真夏ノ櫻

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ー文月十八日ー ー天守邸ー 〓チリィィィィン 龍弥「……夏だね~…」 蓼「夏ねぇ~…」 〓チリィィィィン 霜「う~~……夏め~…」 龍弥「どうした霜? そんなに魘されて。」 霜「私は暑いの嫌いなの~…龍弥くんだって知ってるでしょ!?」 龍弥「知ってるな。」 霜「夏の馬鹿やろう~……」 蓼「ほら、しっかりしなさい。 水羊羹あげるから。」 霜「ありがとう…」 〓チリィィィィン 龍弥「夏だね~…」 空「ただいまー!!!!」 蓼「おかえりー…ってどうしたの!? ビショビショじやない!?」 空「近くの川で水浴びしてた!!」 蓼「もう服のままで川に入らないでよ。 洗濯するのアタイなんだから。」 霜「良いわね~…ガキは元気で…」 蓼「アンタもまだガキでしょ。」 龍弥「ところで、空。 収穫は?」 空「この通り。」 空は懐から沢山の魚を出した。 龍弥「ヨシッ、でかした。 流石は雷獣の憑人。」 空「水は電気をよく流してくれて助かるよ。」 蓼「魚は良いから早く体拭いて着替えなさい。」 空「ハーイ。 あっ、そういえば龍弥。 手紙来てたよ。」 龍弥「それを早く言いなさい。 ったく…」 カサッ 龍弥「白天京からか…何々…『街の怪異を解いてください』……怪異?」 ー西都『白天京』ー 龍弥「…というわけで…白天京に着てみたワケだが…」 霜「……ねぇ、蓼…今日の暦って…いつだっけ?」 蓼「文月の十八日…よね…」 霜「という事は今の季節って…」 蓼「夏だよ…ね…」 空「……………綺麗な桜だな。」 白天京には沢山の桜が咲いていた。 霜「この前の事件といい何なのよ? 全く…」 龍弥「とりあえず俺と霜は依頼主の家に行くからお前らは先に調査しといてくれ。」 蓼&空「ハーイ。」 龍弥「じゃあ、霜。 行くぞ。」 霜「ハイハーイ。」 龍弥と霜は依頼主の家に向かった。 蓼「それじゃあ、アタイは近くの猫から情報得てくるから。」 タッ!! そう言って蓼は塀を飛び越えていった。 空「さて…オレはどうしょう? 雷獣って言っても動物と対話出来ないし…」  
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