『プロローグ-K-』

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    《Kーside》 朝…明るい…時計は…8時か… こりゃ遅刻だな…だが急ぐことは無い。 世の中は意外にも簡単に成り立っている訳で、その中で急ぐ等と馬鹿らしくあり…ああ、でも今日は実習か…一応急ぐかな… ーーーーーー ーーーー ーー 自転車を飛ばして学校に着いたが…ああ、やっぱり間に合わなかった。 まぁ、予想通りというか…奇跡でも起きれば間に合ったかも。 「遅かったじゃんか」 Iか… Iは自分の席の隣に座っている人間だ。 席が近いし、部活は同じだし、話しやすいし…まぁそんな感じ。 「ああ…寝坊した」 「早く着替えたほうがいいぜ。今日の実習は○○だから…」 急ぐ、ねぇ…まぁそうか…これ以上遅刻したら流石にやばいか。 ただでさえ面白くない世界だから、こういう実習の中に『お遊び』要素みたいのを混ぜることにしている。 テーブルマナーに似てるね。 別に食事するだけなのにマナーを作るのは、その方が面白いからだと自分は思われるのだけど…まぁそんなことはいい、その『お遊び』というのが競争の事だ。 簡単さ、誰よりも早く実習を終わらせる、これだけ。 これは単純に見えるけど、心理戦なんだ。 例えを出すなら…まぁ、今日の実習をみれば分かる。 競争相手はO。 成績は学年一位、自分とは遊ぶほど仲は良いと言える。 だがOから話しかけられた事は少なくてね…なんせこいつは正直じゃないというか…話しかければちゃんと接してくれるだけど……(ツンデレの劣化版みたいな性格な気もする) どっちにしろ、競争相手としては持ってこいである。 Oも競争の態勢に入ってるし(暗黙の了解とかいうもので競争することは決まっている)。 さ、やるかな。
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