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   香ばしい好い匂いに鼻孔をくすぐられ、子供は目を開けた。     見上げた空は薄藍色なので、どうやら日暮れらしい。    匂いのするほうに目線を向けると、赤々と燃える焚き火の傍らに、丸々とした肉の塊がいい具合に焼きあがっていた。    子供はうっとり夢心地で手を伸ばす。  
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