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「ダメですよ、お嬢さん。子供の遊具を占領しては」
「うぇあぁぁ!!!」
少女は横からの突然の声に叫び声を上げた。見ると、足元にアルジャーノが来ていた。
アルジャーノは目を細め、嬉しそうに少女を見上げている。
「いい叫び声ですが、もうちょっと可愛らしいほうが私は好みですね」
「びっくりしたぁ」
クスクスとアルジャーノは笑っている。
「今のは、いろいろ言いたいことがあるよ。アルジャーノさん」
「順番にどうぞ?」
「まず、遊具は占領してたわけじゃないよ。それから、可愛い悲鳴じゃなくてごめんなさい」
「で?」
「えっ、で?って、その…………それだけですが」
もぉ~変な声きかれちゃうし、謝っちゃうし。
てゆうか、アルジャーノさんの目がなんか……有無を言わせないというか、キラッと光ったってゆうか。
私がアホなのかな?
「とんでもない!!お嬢さんは、とても賢いお馬鹿さんですよ」
「…………」
心読まれたぁぁあああ!!でも、フォローしてくれたのかな?馬鹿っていったけど優しい顔してたし。
「どうしました?」
「それ、フォロー?」
アルジャーノは、はっとして言った。
「フォローに聞こえたんですか?お馬鹿さん」
「うわぁーん、ちょっと賢いとか言われて喜んだ自分が憎いぃ~。しかも、お馬鹿さんって」
しょんぼりする少女を見て更に、笑みを深くするアルジャーノであった。
「まぁまぁお嬢さん、いつまでもそんな素敵な顔をしていないで、座りましょう」
素敵な顔って、おーちーこーんでーるーのー!
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