人間シチュー

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ある一人暮らしのお年寄りが入浴中に湯がぬるいと感じ、追い焚きをしながら湯に浸かっていた。 ところがお年寄りは風呂のなかで心臓発作を起こして亡くなってしまう。 翌日、偶然お年寄りの家を訪れたお年寄りの親戚が、煮えたった湯に肩だけだしたお年寄りの死体を見つけた。 親戚はお年寄りを助けようと彼の肩を掴んで湯から引っ張り出そうとする。 すると、お年寄りの肩から下の肉は全て湯の中に崩れ落ちて、背骨だけが体から引き抜かれてしまった。 丸一日の間煮込まれていたため、お年寄りの体は完全に煮崩れていたのである。 肉の匂いが漂う湯船の中は、まるでシチューのようになっていたらしい……。
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