主人公

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ここは学校の屋上で、落ちてしまえば一発で即座に死ねる、そんなことも当たり前、誰にだってわかる。 高いのは当たり前だ、誰にだってわかる。 似たようなフレーズが二回なんて、俺の頭の悪さを真っ先に象徴している。 「是非とも早々に終わらせたい」 呟いた言葉が生ぬるい風の中に消えていく。 頭の悪い俺が今からやることは、罰ゲームでも度胸試しでもなんでもなくて、様々なことが気にくわないからやる最初で最後になる命をかけたストレス解消……これは大袈裟すぎる言い方だ。 地を這うような死に方よりも、どうせなら打ち付けられる方がものすごく格好いいじゃないか。
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