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「そんなに俺を厄介者と扱うなら、俺を殺してから飛び降りればいいだろ」
言われてみれば確かに──ってちょっと待て、それじゃ殺人じゃないか。
「別に死ぬんだから死ぬ前に誰か殺しても大丈夫だろ?」
何言ってんだこいつ。
「それ、教師の言うセリ……いたっ!」
いきなり頭を小突かれた。
「ただのモブの男じゃねーだろ那由多さんよぉ」
ドスの聞いた声を聞きながら、再び保険医の男──納谷蒼夢を見た。
「よくできました」
俺が誰をどう見てようが文句言うなと思いながら、小突かれたところをさすり、
「今の、なんか意味あったのか?」
とりあえず聞いてみた。
「お前が俺の考え読んでごらん」
だが、謎の笑顔が帰ってきた。
「とりあえず死ね」
出来るわけないだろ。
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