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久保は妖しげに口元を上げて、俺の視界は反転。
そして、床に背中をぶつけた。
痛っ…じゃなくて目の前には久保がいて、俺は久保に押し倒されていた。
「久保…」
「広太って呼んでください」
「あ、ああ…」
思ったより、ずいぶんと積極的な奴だな。
まぁ、いいけど!
「…勘違いしてないですか?」
「なにがだよ?お前が跨がって腰振ってくれるんじゃないの?」
広太は溜め息を付いて、額に手を当てていた。
よく分からんぞ…。
「俺、先輩のことが気になってたんです。だから思ってました」
鳴かせたい、って
俺は目を見開いた。
広太は楽しそうな笑顔で俺の手首をまとめて、掴んだ。
いやいや!う、嘘だろ?
俺がこっちですか!?
しかも、ビクともしねぇし!
「ますます鳴かせたくなる」
有り得ん!!俺のどこが?!
「広太、考え直そう?な?!」
俺が必死に言っていると、広太は悲しげな顔をして俺が好きなんですか?と聞いてくる。
頷くと、さっきまでの顔はどこへやら…。
「いただきます」
俺が貞操の危機を感じた。
おかしいよな?
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