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バァアアン
と図書館には似つかわしくない音がしてそっちを向くと息が荒いバカップルが立っていた。
「そ、総長様がなに押し倒されてんだ?!」
ああ、そうだよ。俺、総長様じゃん。
「なに?」
舌打ちした広太は真依を見ていた。
え?どんな関係?
「広太と私は幼なじみだけど、さっき龍ちゃんの片思いしてるのが広太だって知って…」
幼なじみ?!
今日は色々と脅かされてばかりだ。
「そいつがかなり強いって聞いたから心配して来たのに押し倒されてるなんて…」
押し倒されてますね、これは。
「まぁ、でもある意味…」
「両思いだよねぇー」
向かい合うカップル。
殴りたいと思ったのは俺だ…
「投げたい…」
だけじゃなかったようだ。
ボソッと言うなよ、怖いわ!
じゃあね、と薄情にも帰っていったカップル。
俺を見下ろす広太。
俺はどーすりゃいいんだ。
(身を任せるしかなくね?)
End...
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