─第九章─

11/13
前へ
/156ページ
次へ
『そんなにもボロボロになるまで俺の相手してくれるん??』 「鈴、大丈夫??」 『ありえへん…ありえへん、ありえへん!!』 そう言いながら頭を抱え込み、首を振った。 『やだ、やだ…おかしぃょ…』 少しずつ声が小さくなって 床にはポツリポツリと涙が落ちた。 「鈴…大丈夫??何かあったの??」 体を動かすのも辛いはずの永倉だが 鈴の元に寄って、 抱きしめながら頭を撫でた。 『!!……永倉さん??』 「落ち着いて??大丈夫だから、ね」 『ぅぅ~…グスン…』 少し落ち着いたのか… ガクッと膝から崩れ落ちた。 永倉もそれに合わせた。 『ここ…新撰組、の皆は…優しすぎやねん…だって…また信じそうになっちゃう、もん…』 「鈴…信じて??俺を…」 『いや…怖いもん……又裏切っちゃうやん…皆又…』 「ねぇ…鈴…(今、伝えなきゃいけないと思う。)」 「俺はね、裏切らないよ??」 †
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

827人が本棚に入れています
本棚に追加