03.灰色スパイス

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「…ばかじゃないの」 僕が折角チャンスをあげたのに、そう呟く男の眉間に寄る皺が彼がどれだけの怒りを抱えているかを示した。 「これ以上きみの飯事に付き合ってなんかいられないよ、六道」 言葉に出しても、苛々は積もるようで。 「――どうして綱吉に言わなかったの。君が、自分が、幼なじみであり恋人であり「六道骸」という名のだということを」 この僕が与えたチャンスも生かせないほどきみが馬鹿だったなんてね、 口端が上がるのをおさえることもしないまま、男は並盛病院へと向かった。
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