アンダンテのような速さで

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アンダンテのような速さで

いつも誰かが 好き勝手に景色をくるくる回すせいで 走っているのか止まっているのかさえ わからなくなったよ 酔い止め薬が欲しい 一人で生きていた たくさんいたはずだったんだけど いつの間にか背景になってた 笑えなくなったよ 溶け込んでしまいたい 誰か思い出させてくれ 自由が欲しいわけじゃなくて 自分を取り戻したいだけなんだ 目まぐるしく 走り去っていく景色の中で 確かに立ってたあなただけ 見ているんだよ 二人で確めてる アンダンテのような速さで 歩いていこうと あなたが 手をひいて教えてくれた 好きな歌を唄いながらなら きっとわかると笑っていた アンダンテのような速さで 歩いていこうと あなたと あの歌を唄って歩いた 誰かが作った幻は 歩くような そんな 速さで消えて無くなった
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