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この国は、人口が少ない。
それでも閉鎖的ではなく
明るく活気溢れる国なんだ。
「スー!今から仕事なんだ
一曲歌ってくれないか?」
仕事人のルシア、まだ15歳
若いのに偉い、それに賢い。
彼はちょこん、と僕の目の前に
座ると目を閉じて静かに
歌に聴き入る。
歌詞のない、歌を。
歌が終わると彼は僕に
小さな紙きれ渡した。
その紙には
「6/12 演奏会.A-2」
とだけ書かれている。
なんだろう、これは。
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