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「…王さまの演奏会か」
少し気になるけれど
歌歌いの仕事は休みを知らない
自分の居住している国、
もしくは場所の民が納得する
理由が必要なんだ。
こんなことで休んではいけない
自分の娯楽はない、
いや、あるのかも知れないけど
それは“歌を歌うこと”
「フローラ、歌ってくれない?
今から旅に出るの!
あなたの歌で始まる旅よ。」
ほら、また来たよ。
大事な聴き人が。
今度は大きな荷物を抱えた。
お金持ちのシェリ。
彼女は冒険心溢れるお嬢さま。
「それは光栄だ。ありがとう」
また、繰り返し歌う。
この歌が絶えないように。
彼女の旅に幸あれ。
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