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もう、これは楽勝だと思ったわけ。
でもねぇ。
これがなかなか上手くいかない。
なんせ、私には常にライバルが現れるんだもん。
それが、さっき私を笑った佐藤京子。
事務の仕事しか出来ない、私より2歳年上の女。
勿論、可愛さは私の方が数段も上なんだけど、彼女も挑んでくるわけよ。
私に勝てると思ってるみたいなんだけど……。
ちゃんちゃら可笑しくて鼻水が出ちゃいそうになるからっ!
みんな考える事は一緒だったみたいで、イイ男には多くの女性社員の視線が集まり、火花が散る。
でもね、私がそこに参戦すると、みんな降りるわけ。
そりゃそうだよ。
可愛い私に勝てる人なんていないもん。
なのに、最後まで私と闘おうとするのが佐藤京子ときたもんだ。
彼女には私と同じ匂いがするから余計にムカつくんだよね。
絶対負けないから。
でもね、佐藤京子にかまけているうちに手に入れようとした男は逃げて行く。
『あれ? 薫ちゃん、その書類の書き方間違ってるよ』
声をかけられ顔を上げると篠崎さんがいた。
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