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雪兎
「また意地悪されて。いけませんよ王」
桃矢
「二人きりの時に敬語はやめろ、雪兎」
雪兎
「けど」
桃矢
「公には王と神官でも、役職をはがせばただの幼なじみだろう」
雪兎
「はい。あ、うん」
桃矢
「腹立つんだよあのガキ」
雪兎
「本当に妹姫が可愛くて仕方ないんだね、桃矢(とーや)は」
桃矢
「一応あれでもこの国玖楼国たったひとりの姫君。王位第一継承者だ。まあ普通に考えたら一般人とお付き合いってのは考えられないだろうな。けれど運命のひと…なんだろ。あれが」
雪兎
「うん。小狼君だよ。桜姫の運命のひとは」
桃矢
「おまえの予見(さきみ)が違(たが)えるわけがない。とすると……」
「やっぱり腹立つ。」
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