二度目の冬、絵描きの危篤

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郵便受けには何もなかった。 黒猫が戻ってみると 再度血を吐きながら 倒れている絵描き。 驚きすぐ絵描きの近くにいく。 猫『ミャー!!!ミャー!!!』 猫(どうしたんだ!?起きてくれ!!) 男『・・あぁ、悪い』 と男は起き上がるなり、フラフラと書斎へと向かい最後の力を振り絞り何かを書き始めた。 そして書き終えた絵描きは猫に近づき 先ほど書いたのであろう手紙を 黒猫に差し出し倒れ込んだ。 男『・・ホーリーナイト。最後に頼みがある。聞いてくれるかい?』 猫『ミャー!!』 猫(何だ!?何でも聞くぞ!!) 男『そうか、ありがとう。この手紙を遠く離れた僕の帰りを待つ恋人に届けてくれないか?出来れば僕が届けたいのだが、僕はもう先が長くない。』
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