春夏秋冬

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その日の冬の晩。 黒猫は初めて人間の家を 目の当たりにした。 その心情は興味半分不安半分だった。 男『ようこそ、我が家へ。そして今日からここが君の家だよ。』 そう言われても黒猫は入ろうとは しなかった。 男『早く入りなよ』 無理矢理中に入れられる。 中は書斎、台所、居間の三部屋。 と言っても全然広くはない。 居間には机に布みたいなのが 被せられてあるものがあった。 黒猫はそれが初めて見るもので 警戒していた。 男『そんなところに居たら寒いよ。コタツの中に入りなよ。』 その物ばコタヅと言うらしい。 試しに手を入れてみる。 ・・・暖かい。 黒猫はすぐさまコタツに潜り込んだ。 男『良かった。気に入ってくれたんだね』
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