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ある日ライン家とエヴァン家とフォード家に二人づつ子供が産まれた。
それから六年たったある日ライン家の長男(エル・ライン)祖父の書斎に呼ばれた。
エルは書斎の扉を叩いた。
「入れ…」
祖父の許しが出たのでエルは書斎の扉を開いた。部屋は本棚以外すべて赤で統一されていた。祖父はイスから腰を上げ、ゆっくりとエルに近づいて行きながら重々しい口調で言った。
「落ちこぼれよ…今日ここに貴様が呼ばれた理由は分かっておろうな」
エルは静かに握り拳を作りながら応えた。
「俺は魔力を持たないからライン家一族の恥になる。だからこの家から追放される…」
「そうじゃ、貴様は【生死の森】に今から落とす。そして皆には狩りに行った貴様が魔物に襲われ死んだとゆう事にする」
エルは肩を小刻みに震わせながら頷いた。
「“転移”」
祖父がそう言うとエルの体は一瞬にして消えた。転移は自分を含めた物を移動させる魔法で便利な魔法として知られているが、魔力のコントロールが難しく上級魔法に指定されている。
その後皆は祖父からエルは死んだと聞き悲しんだ。しかし子供達は心の奥底でまだエルは生きていると信じていた。
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