第二十五話「ワンダーラスト」

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「なに!?なに…!?」 ハクが地面を見てキョドっていた 「ワンダーラスト…時空を最大限に歪ましブラックホールを生み出したのよ」 ブラックホールは地面に大きく広がりハクや私を囲っていた 「血はもう出なくて済むわよ…ただし、痛みもなにもない、なにも感じない孤独が貴方を待っているわ」 まだこれは使いこなせていない 本当は相手だけブラックホールに落としたいとこなんだけどね… 「イヤ…そんなの嫌ァ!!!助けて…!?」 ハクは涙を流しながら命乞いする 「残念ながら使ったら最後…ブラックホールは私達を吸い込むまで吸引し続けるわ」 ハクが絶望した顔をする 「嫌…服部博士…デル……助けてぇ…!!」 ハクの姿がほとんど見えなくなってきた 「さて…」 私の足もほぼ埋まってしまった 「さよなら初音ミク。…そして、マスター」 私が目を閉じた時だ ガシッ、と手を誰かに掴まれた 「…マスター……!?」 幻覚かしら… 私の視界にはブラックホールに侵食されてない地面から手を伸ばし私を掴んでいるマスターがいた 「バカ者…」 マスターだ…本物の 「マスター…」
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