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「なんで使ったんだよバカ!!!」
「アハハハ…、アタシも………皆の力になりたかったん……、だよ。…………だって…アタシは……ルキアの造った……………立派なVOCALOIDなんだ…もん」
「容量不足なのに能力を使っちゃった場合ってどうすんだよ…。…そうだ!ルキアに電話…」
「…無駄だよ、…もう、なにをしても」
「無駄なことあるか!!」
俺は必死だった
もうこれ以上誰かに死なれるのは嫌だったから
「もしもしルキア!?大変なんだ、テトが能力を…」
『・・・・・・やっぱり、使ってしまったんだね…代わってくれるかい?』
俺は電話をテトの耳元に持っていってやった
『テトかい…?』
「ルキア…?…ハハ、ごめん……アタシ…」
『…いいよ、なんとなく、こうなるんじゃないかとは覚悟していたから』
「アハハハ…ねぇ?ルキア…アタシ…最後のトリを決めたんだよ?凄いでしょ…?」
『最後…そうか…。…うん、…うん、…なるほどね……うん、…』
『テト、最後に…まだいけるな?』
「うん…もちろんだよ、」
なにやら話しているみたいだが別のことを話してるような…
「おい、早くしないとテトが!!」
俺は電話を自分の耳元に戻す
『もう大丈夫…。ミクにチップは埋め込まれたんだろう?じゃあ今すぐミクに歌わせてくれないか?』
「…なにをだ?どうすればいいんだ?」
『…テトの能力でミクの歌をこの地域にいる全員の心に響かせる、ミクには普通に歌ってもらえばいいよ。
今のミクなら…なにを歌っても平穏を届けてくれるだろうから』
「…?よくわかんねぇけど、ミクに歌ってもらえばいいんだな?」
聞けなかった
テトは大丈夫なのか…?
と、
聞いちゃいけない気がした
「ミク…」
「歌を…歌えばいいんですか…?」
俺は頷く
「…ぅっ、」
「どうした!?ミク!?」
体がもう限界か…
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