第一章

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"あれ?………ない!" ひかりが久しぶりに学校へ来たときだ。 「ひかり?どうしたの?」 親友の麻衣が、心配そうに近くへ駆け寄ってきた。 「ないの!日記帳が!」 「日記帳?」 毎日の記録を付けるのが、ひかりの唯一の趣味だった。生きている証を何かに書き記すことで、自分の存在を確認するかのように、毎日こと細かく書き込んでいた。 「そうだ!きっとあそこだ!」 ひかりは何かを思い出し、足早に教室を出て行った。
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