第一章

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"さっき転んだとき…鞄の中身が出たとき…あのとき落としたんだ" 思い当たった場所は玄関。玄関には低い段差があって、ひかりはよくつまずいていた。 そしてその日の朝も、度派手に転んだひかりは、廊下に鞄の中身を全て撒き散らしていたのだ。 "誰も拾っていませんように" 心の中で願いながら、ひかりは無我夢中で走った。
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